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崎山毅『蟷螂の斧』より
竹富島の老いカラスがある森の木の下に止まっていると、一羽の若カラスが飛んで来ました。
「遠い波照間島に大きな牛が死んでいるそうです、私たちも一緒に行っておいしい牛を食べましょう」と申しました。
老カラスは遠く波照間島まで飛んで行く事は、年をとってなかなか大変なことだと思いました。一緒に飛んでも早く着くのは若カラスの方だと考えて、若カラス君に、「牛の一番おいしいところは角ですから、右はあなたに、左の角は私に残しておいて下さい」と言って、波照間島へ出発しました。
若カラスは元気者で早く島に書くと、早速牛の角を目がけ、懸命に右の角をつついていました。
老カラスは後から来て、牛の一番おいしいやわらかい2つの目玉を一口に食べてしまいました。
それから若カラスは老カラスの知恵のある事を知り、老カラスを尊敬し、老カラスの後をついて物事をすべて習い受けたそうです。
その伝えにより、竹富島では老カラスには何事もかなわないと言う言葉が残され、老人より物事を聞けば、ためになる事が多いと伝えられています。