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崎山毅『蟷螂の斧』より
昔、海の王様が病気になり、ニーバイ魚に診断してもらいました。すると、陸に住む猿のキモが薬ですと言うので、さっそく陸へ行く事のできる亀に頼み、その応援にフカをつけて派遣しました。
亀は陸に上がりフカは浅い海で待っていました。亀はようやく猿に会って話をしました。
「海では今日王様のお祝いで、たくさんのご馳走があるのでお供に参りました」
猿は大変喜んで、「それじゃ行こう」と言って、亀の背中に乗って島を離れ大海に出ました。
途中タコが出て来て、「猿さん。今日はあなたのキモをもらうために連れて来たのだ」と言いました。
猿は、「ああ、私のキモは今持っていない。私のいた枝にかけてあった。前もって私のキモが必要と言えば持って来たのに。ぜひキモが入用なら私のいた島に引き返せ」と言いました。
亀やフカたちは本当のことだと思って、陸へ向かって引き返しました。猿はようやく陸に着き、それから大変おこって、猿はフカの頭をふみつぶしたのでフカの頭は平たくなりました。亀には石を投げつけたので亀の甲には四方八方にヒビができているそうです。
海の王様は一番罪の深いのはタコだと言って、タコを連れてきて臼に入れキネで打ちこねたのでタコの骨は臼から飛び出てしまいました。タコの親しい友人であったヒトトは気の毒に思い、友人の骨だから捨ててはならないと思い、自分の体にいっぱいさし込んだのがタコの骨だそうです。