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竹富島の昔話

 崎山毅『蟷螂の斧』より

犬と香炉

 昔、犬は3本足で生まれてきました。歩く事が不自由で食物をさがし回るのに大変困難でした。
 ある日、神様がお通りになりましたので、犬は大変喜んで、3本足がいかに不自由かを申し上げました。
「できますれば、もう1本足を下されば自由に歩いて食を求める事ができます。どうぞあと1本の足を神様の力でお恵み下さい」と、申し上げました。

 神様は早速、足が4本ある香炉をお呼びになり、「おまえは足3本でも不自由はない。充分におまえの役目を果たせるから、1本の足は犬さんにやった方が良いと思う」と言いました。
 香炉は神様の言う事を聞き入れ、早速1本の足を神様にさし上げました。神様はこの足を犬にやりました。

 犬はそれから自由に歩くことができるようになりました。犬は神様からいただいた足を大事にし、小便をする時には神の下さった足をぬらしては神に村して失礼と思い、片足を高く上げて小便をするようになったそうです。

 

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